学を楽しむ 孔子の教え

子曰、学而時習之、不亦説乎。
有朋自遠方来、不亦楽乎。
人不知而不慍、不亦君子乎。

日本語にしてみると、こんな感じです。

子曰く、
「学びて時にこれを習う、亦(また)説(よろこ)ばしからずや。 朋(とも)あり遠方より来る、亦楽しからずや。人知らずしていきどおらず、亦君子ならずや」(学而)

意味としては、こんな感じになりますね。

古来からの良き教えを学びそれをいつも実践する、それこそ喜びである。
同じ教えを研究したり学習する朋友が遠くからでも遥々やって来る、それは実に楽しいことである。
他の人が自分を正しく理解して評価してくれなくても、心に不満をいだいたり、怒ったりはしない。
それでこそ君子である。

孔子にとっては、学ぶことそのものが楽しく喜ばしいものであったのですね。

正しい考え方を理解できない人々の評価はいちいち気にすることはない、と言っています。

また、こんなことも言っています。

子曰く、「これを知るをこれを知ると為(な)し、知らざるを知らずと為せ。是(こ)れ知るなり」(為政)

意味としては、こんな感じです。

知っていることを知っているときちんと自覚して、知っていないことは知っていない、とはっきりと知りなさい。

ちょっと難しいですが、これを『無知の知』といいます。

それこそが真に知るということです。

この世に生きている人間には、よく理解出来ることと理解出来ないこととが存在します。

孔子は、知らないことを知っているように思い込むことを戒めたのです。この時の孔子は、知らないことは知らないと自覚する必要性をも説いたと言えるでしょう。

学ぶことを楽しむということは、「知らない事を知る喜び」を楽しむということです。

皆さんも、興味のあることで知らないことがあったら、トコトン調べてみる習慣を身に着けてください。

きっと、皆さんの人生に役に立つ習慣になることと思います。

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